前回、ダイヤ改正の概要と、山線に新たに導入された新型気動車「DECMO」ことH100系をご紹介しました。今回は「区間快速いしかりライナー」廃止についての考察をしたいと思います。
ダイヤ改正の概要と、「DECMO」についての考察はこちらから読むことができます。
区間快速いしかりライナーとは
区間快速いしかりライナーとは、函館本線の小樽駅から岩見沢駅の間を運行していた快速列車の名称です。列車によって快速運転を行う区間が異なっており、手稲駅から札幌駅の間を快速運転する列車と、札幌駅から江別駅の間を快速運転する列車の2種類が存在していました。ちなみに、札幌駅から江別駅間はこの列車が唯一の快速列車でした。画像は区間快速いしかりライナーの運用に入ることが多かった731系の普通列車の画像で代用しています。
廃止になった理由
区間快速いしかりライナーが廃止になった理由は、利用者が増加している快速列車の通過駅の利便性を向上するためだそうです。個人的には列車の増発をすればよいと思うのですが、コストの関係でしょうか、線路のキャパ不足でしょうか、それとも単なる車両不足でしょうか・・・。
廃止の結果
今回の区間快速いしかりライナーの廃止で、確かに快速列車が通過していた駅の利便性が向上して、ダイヤ改正は一見成功したように思えます。しかし、先述したように、この列車は札幌駅から江別駅の区間を快速運転する唯一の列車でした。そのため、この区間を速く移動する際の手段がなくなってしまいました。
札幌駅から江別駅の間の区間は「カムイ」や「ライラック」「宗谷」「オホーツク」などの特急列車も運行されていますが、これらの列車はすべて江別駅を通過し、岩見沢駅まで停車しません。まあ、そもそも「かよエール」という特急列車の自由席に乗車できる定期券が発売されていますが、札幌駅から岩見沢駅の間の区間で特急列車に乗車する人はどれくらいいるのでしょうか・・・。
結局何が言いたいかというと、札幌駅から江別駅の間の快速列車全廃は失敗だったということです。小樽駅から札幌駅の間は千歳線から直通してくる「快速エアポート」が1時間に2本運行されているので、それに乗車すれば速く移動することが可能です。
しかし、札幌駅から江別駅の間の区間は、区間快速の途中停車駅が白石駅、大麻駅、野幌駅とたったの3駅だったのが、普通列車では7駅と倍以上の停車駅に停車することになってしまいました。特に岩見沢から札幌まで通勤していた方などはかなり不便になったのではないかと筆者は考えています。
まとめ
札幌駅から江別駅の間の区間の速達性が区間快速いしかりライナー廃止の影響で失われてしまったので、個人的にこの改正は少し失敗だったと思います。来年のダイヤ改正ではこの区間にもう一度快速列車が設定されればいいなと願っております。
次回は特急列車の名称に付いていた「スーパー」が外れたことに関する話と、261系が特急「おおぞら」に導入されたことに関連した記事にしたいと思います。次回作も読みたい方はお気に入りなどに登録しておいてくださいね。