今回はJRの列車に乗るときに絶対に必要な乗車券のルールについて解説します。
意外としらないこともあるのでしっかりと確認しておきましょう。
「営業キロ」で運賃を決める
運賃は下の方法で基本的には求められます。
運賃の求め方
乗車駅から下車駅までの「営業キロ」を算出し、運賃表に当てはめる。
例1 横浜から熱海ゆきの運賃(東海道本線経由)
横浜‐熱海間の営業キロ「75.8km」は、「本州3社幹線の運賃表(A-1表)」の「71 km~80 km」に該当するので、運賃は1340円となる。
注1 算出された営業キロの1㎞未満は切り上げることになっているので、「75.8km」は「76km」、「92.7km」は「93km」、「556.4km」は「557km」として運賃表の該当部分を見ます。
例2 横浜から伊東ゆきの運賃(東海道本線・伊東線経由)
横浜‐熱海間の営業キロが「75.8km」、熱海‐伊東間の営業キロが「16.9km」であるから、通算して横浜‐伊東間の営業キロは「92.7km」となり、「本州3社幹線の運賃表(A-1表)」の「91 km~100 km」に該当するので、運賃は1690円となる。
注2 横浜‐伊東間はJR東日本の2線区を経由する区間であるが、営業キロは通算して算出する。
例3 東京都区内から大阪市内ゆきの運賃(東海道本線経由)
東京‐大阪間の営業キロ「556.4km」は、「本州3社幹線の運賃表(A-1表)」の「541 km~560 km」に該当するので、運賃は8910円となる。
注3 東京‐大阪間はJR3社にまたがる区間であるが、営業キロは通算して算出する。
注4 横浜‐熱海間、横浜‐伊東間、東京‐大阪間はともに幹線だけの経由であるので、「幹線の運賃表」を参照する。
ここでいくつか運賃算出についての注意がある。
では最後に例題で確認しましょう。
例題で確認
例題
「東京都区内から大宮ゆき」の営業キロと運賃を計算しなさい。 ただし、経由線区は東北、高崎、上越、信越、羽越、奥羽、東北新幹線とする。
今回は経路指定がされているので、以下のように分けて考えていきます。
これをすべて足すと、営業キロ1455.7kmとなり、運賃16,280円となります。
東京‐大宮(東北線) 30.3km
大宮‐高崎(高崎線) 74.7km
高崎‐宮内(上越線) 162.6km
宮内‐新津(信越線) 51.1km
新津‐秋田(羽越線) 271.7km
秋田‐新青森(奥羽線) 181.9km
新青森‐大宮(東北新幹線) 683.4km
答 営業キロ1455.7km 運賃16,280円
次回
次回は異なる路線や会社をまたがって乗車した時の運賃を求める方法を勉強していきましょう。