JR北海道|2021年春のダイヤ改正の悲劇

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今年もダイヤ改正の季節がやってきました。先日、書店に行き、ダイヤ改正後の時刻表を購入したので、今回はそれをもとに記事を書いていきたいと思います。

今回のダイヤ改正は18きっぱー泣かせ?

個人的には、今回のダイヤ改正は18きっぱー(青春18きっぷで旅をする人のこと)を泣かせるダイヤ改正だと感じました。

特に今回のダイヤ改正での衝撃の点は、札幌から帯広まで普通列車で日帰りができなくなってしまったことです。

今まで、札幌から帯広まで普通列車で日帰りを行う場合には、早朝の札幌6:00発旭川行き普通列車に乗り、富良野線を経由して代行バスに乗って新得にたどり着き、そこから帯広に向かうというのが日帰りを行うには唯一のルートでした。

しかし、今回のダイヤ改正で、富良野駅11:02発の新得行き代行バスが廃止されてしまい、次の新得行きは富良野駅14:19発と3時間も遅くなってしまったため、札幌から帯広までの普通列車での日帰り旅行は不可能となってしまいました。

また、以前は札幌に日帰りすることを目標としなければ、富良野駅11:02発の新得行き代行バスを利用することで、釧路駅に17:59に到着し、さらに根室駅や網走駅に到達することが可能でしたが、今回の改正で根室方面は厚岸駅、網走方面は摩周駅でストップせざるを得なくなってしまいました。

その他

その他、ほかの方が書いているように、特急北斗の最終便廃止など不便になってしまう点はいろいろとありましたが、今回は省略させていただきます。

すべては特急おおぞら5号のせい?!

特急おおぞら号(現在は261系1000番代での運転)

今回の記事でとにかく伝えたかったことは、普通列車で移動する際の札幌圏と道東圏のアクセスが非常に良くないということです。

ここで一例を挙げたいと思います。

そもそも、JR北海道の新夕張~新得の間は、普通列車の設定がないため、特急列車を新夕張~新得間の各駅相互利用に限り乗車券のみで利用することができ、青春18きっぷもこの制度を利用することができます。

しかし、千歳駅11:21発の普通列車で12:21に新夕張駅に到着したとしても、後続の特急おおぞら5号釧路行は、新夕張駅を通過するダイヤのため、上記の制度が利用できません。

そのため、次の特急おおぞら7号を利用せざるを得なくなってしまい、3時間も新夕張駅で待機することになってしまい、結果的に新得駅から乗車する列車は、札幌から旭川を経由して新得に向かった場合と同じになってしまいます。

特急おおぞら5号が新夕張駅に停車してくれれば、待ち時間は1時間もかからないため、実質2時間のロスになってしまいます。

また、特急おおぞら5号に乗車できれば、新得駅から乗車する普通列車は、札幌から旭川を経由する場合の普通列車より1本前の列車になるので、札幌から帯広まで普通列車を利用して日帰りで行くことが可能でした。

まとめ

最後は、少し話がそれてしまいましたが、今回のダイヤ改正で普通列車で道内を旅する際に札幌圏から道東圏へアクセスすることがさらに難しくなったことは事実です。

また、札幌から帯広へ日帰りで行くという行程を行うことも不可能になってしまいました。

しかし、特急おおぞら5号の新夕張駅停車を行うことで、この問題を一気に解決することが可能です。

もしくは、地域住民の同意が前提ですが、石勝線の追分~新夕張間にある、川端駅と滝ノ上駅を廃止し、追分~新夕張間の普通列車を全廃して、追分駅~新夕張駅間も特急に乗車券のみで乗車できる特例区間に追加することで、青春18きっぷの利用など、普通列車で旅行をを行う場合は利便性が向上します。

上記の2駅は1日の乗車人員が10名以下の駅となっており、2021年のダイヤ改正で廃止される、南斜里駅と同じグループに属するため、今後の動向を注視する必要性がありそうです。来年度以降のダイヤ改正も目を離すことができなさそうです。