途中下車のやり方とルールを解説|JR解説シリーズ6

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JRでは特定の条件下で「途中下車」をすることができます。しかしそのルールを間違って覚えていて、途中下車をすると切符が使用不能になる場合も。JR解説シリーズ第6回目となる今回は「いつ途中下車」できるのかを徹底的に解説します。

前回のあらすじ

前回は「大回り乗車」(大都市近郊区間)の際の運賃の計算方法について解説しました。

まだご覧になられていない場合はこちらからご覧ください。

今回ポイント

Point!

乗車券(営業キロ100キロ以上)の区間内の駅でいったん改札口から出ることを途中下車という。
途中下車は、乗車券面に表示されている区間で後戻りしない限り、有効期間内であれば何回でもできる。

次の乗車券は例外で、途中下車することはでぎず、下車した場合は前途無効となる。

①片道の営業キロが100キロまでの普通乗車券(有効期間1日)
②東京・仙台・新潟・大坂・福岡の近郊区間内のみを通る乗車券
③回数乗車券
④一部の割引きっぷ

①「東京都区内→広島市内」の乗車券で、名古屋で途中下車して東京から広島に行く時の運賃。

まず、東京都区内からの出発ですが、到着は広島市内なので近郊区間のみを通ってはいません。

そのため、途中の停車駅である名古屋で途中下車をしても切符は前途無効にはならないので、東京‐広島間の営業キロ「894.2km」であるので、運賃は11880円となります。

②「東京都区内→名古屋市内」の乗車券で名古屋に行き、名古屋で仕事を終えて「名古屋市内→広島市内」の乗車券を買って広島に行く時の運賃。

東京‐名古屋間の営業キロ「366.0km」で運賃は6380円、名古屋‐広島間の営業キロ「528.2km」で運賃は8580円となり、運賃の合計は14960円となります。

例題で確認

例題

①「札幌市内→東京都区内」の乗車券で、仙台で途中下車して札幌から東京に行く時の運賃を計算しなさい。

②「札幌市内→仙台市内」の乗車券で仙台に行き、仙台で仕事を終えて「仙台市内→東京都区内」の乗車券を買って東京に行く時の運賃を計算しなさい。

解答を開くを閉じる

①「札幌市内→東京都区内」の乗車券で、仙台で途中下車して札幌から東京に行く時の運賃を計算しなさい。

札幌‐新函館北斗間の営業キロが「300.8km」、新函館北斗‐東京間の営業キロが「862.5km」であるので、札幌‐東京間の営業キロは「1163.3km」となる。これを「本州3社幹線の運賃表(A-1表)」の「1161 km~1200 km」に当てはめて、運賃計算の基準額が14080円となる。さらにJR北海道内だけの営業キロは「411.1km」であるから、「JR北海道にまたがって乗車の場合の幹線の加算額表(A-2表)」の「261km以上」に該当するので、加算額は770円となる。

したがって、札幌‐東京間の運賃は14850円となる。

②「札幌市内→仙台市内」の乗車券で仙台に行き、仙台で仕事を終えて「仙台市内→東京都区内」の乗車券を買って東京に行く時の運賃を計算しなさい。

札幌‐仙台間の営業キロは「811.5km」で運賃は12100円(加算額770円を含む)、仙台‐東京間の営業キロ「351.8km」で運賃は6050円となり、運賃の合計は18150円となる。

答 ①  運賃14850円

答 ②合計運賃18150円(12100円+6050円)

次回

次回は「切符の有効期間」について解説をしていきたいと思います。

こちらもぜひチェックしてみてくださいね。