JR北海道|来春のダイヤ見直しに関する考察(学園都市線ver)

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2021年9月15日に、JR北海道から「来春のダイヤ見直しについて」と題したプレスリリースが発表されました。そこで、今回はプレスリリースの中で触れられていた、学園都市線に関する来年3月の春のダイヤ改正内容の考察を行っていきたいと思います。

プレスリリースの内容の詳細に関しては、以下のJR北海道のページからご覧ください。
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20210915_KO_3.pdf

学園都市線関連のダイヤ見直しの概要

まずは、JR北海道が検討している項目で学園都市線に関連する部分に関して概要をお伝えしたいと思います。

①ロイズタウン駅の開業及び、「石狩太美駅」「石狩当別駅」の名称変更
②学園都市線の普通列車の運転本数の削減及び、車両の減車

①、②の2本立ての構成となっています。それぞれの項目についてここから説明と考察をしていきたいと思います。

ロイズタウン駅開業と2駅の名称変更

ロイズタウン駅堂々の開業!

 まず、来年の春のダイヤ改正に合わせて、あいの里公園駅~石狩太美駅の間に「ロイズタウン駅」が開業する事が発表されました。

ロイズタウン駅は、ロイズコンフェクトと当別町の要望を受けて設置される、いわゆる請願駅という扱いで、工事費用の10億円はロイズが負担し、駅前広場の整備に関しては、当別町が負担することになっています。
 JR北海道管内の在来線の新駅としては、函館本線の砂原支線にある流山温泉駅以来20年ぶりの新駅となります。(奇しくも20年前に設置された流山温泉駅は利用者の減少で来春のダイヤ改正で廃止されてしまいそうですが、、、この件に関してはまたの機会に詳しく考察しましょう。)
 さて、ロイズタウン駅に話を戻しましょう。JR北海道では、ロイズタウン駅の1日の利用者を工場の職員だけで約500人と見積もっています。また、工場見学などがロイズコンフェクトで行われるそうなので、もっと利用者数は伸びる可能性があります。また、ロイズタウン駅は1面1線の駅で列車のすれ違いができない中で、現在運行している列車の9割が停車するダイヤになるとのことです。

石狩当別駅、石狩太美駅は名称変更!

 2駅の名称の変更については、上述のように、石狩太美駅と石狩当別駅が名称変更するというものです。それぞれ、石狩太美駅→「太美駅」、石狩当別駅→「当別駅」という名称に変更されます。
 変更される理由としては、両駅とも石狩郡当別町にある駅なのですが、名称に「石狩」が入っているために石狩市にあると誤認されていたために、当別町が「石狩」の削除を求めていたことが実を結んだためという所でしょう。

運転本数の削減と減車について

 さて、ここからは少し話題を変えて、学園都市線普通列車の運転本数の削減と編成両数の削減について考察していきたいと思います。

運転本数の削減について

 まず、運転本数の削減についてですが、JR北海道の発表によると、日中時間帯と夕方の帰宅の時間帯に運転本数を削減することを検討しているとのことです。ただ、この改正については、実現した場合はただのダイヤの改悪だと思われます。その理由としては、現在でも学園都市線の日中時間帯においては20分に1本の1時間に3本しか列車が来ないダイヤとなっています。そのため、これ以上の削減は利便性を大幅に下げると思われます。
 また、夕方の帰宅ラッシュの時間帯に関しても、現在は15分に1本の1時間4本ダイヤで運行をしていますが、これが仮に20分に1本のダイヤになってしまった場合、札幌駅のホームに人が溢れてしまう可能性もあるのではないかと考えます。
 そもそも、学園都市線は函館本線の旭川方面や千歳線から札幌駅で乗り換えをする際に、駅構内を端から端まで歩くため、乗り換えに時間がかかり、列車を逃すということも起こりがちです。そうした場合、来春のダイヤ改正以降では列車を25分ほど待つという可能性も生じてきて、なかなか不便になるのではないかと感じます。
 また、列車を目の前で逃してしまった場合や急遽列車が雪の影響で運休になってしまった場合に、駅のホームで待つ時間が長いため、学園都市線各駅の改札内の防寒設備の充実も列車の本数を削減するのであれば実施してもらいたいところです。特に学園都市線が走っているルートは豪雪地帯なため、改札内の防寒設備充実は列車の削減がなくとも必要だとは思われます。

運転車両の両数の削減について

 次に車両の両数の削減について検討していきたいと思います。現行、他路線では利用者の少ない、日中時間帯に3両編成の列車が多い中、ほとんどの列車が6両編成で運行されています。そのため、日中時間帯において車両の両数を6両から3両に削減することは理にかなっているということができます。しかし、現在の学園都市線が6両編成での運行が多い理由として、車両の増解結をする人員や路線容量に余裕がないという事が挙げられます。そのため、日中に3両編成で列車を運行すると、夕方の増結が必要な時間帯はどうすれば良いのかという課題が出てきます。
 さすがに夕方の帰宅ラッシュ時間帯に3両編成を多く運行すると、顧客サービスが低下する恐れがあるため、増解結の必要性は高いと考えられます。それに加えて列車の運行本数を削減するとなると、利便性が低下し、地下鉄やバスに乗客を奪われる可能性が高まります。現状でも札幌駅から麻生・新琴似へ行く際にJRを使用する人は少ないと思われます。

運転本数と車両両数削減に関 してのまとめ

以上を踏まえて、学園都市線の列車の運行本数削減と車両両数の削減を考えると、運転本数の削減は行ってはいけないという結論にたどり着くと思われます。ただでさえ、列車の本数が少なく、利便性が低い学園都市線では、列車の本数削減は命取りともなりかねません。しかし、車両の両数削減に関しては、昼間の閑散としている時間帯に行うことで良い経費削減になると思われます。ただし、その分増解結の回数が増える場合には、車両両数削減の意味がなくなってしまう可能性も考えられます。また、ロイズタウン駅の開業により、乗客増が見込まれているため、実際には現行どおりの構成で来年も行うことが最善の策のような気がします。

 ちなみに、他路線で増解結を学園都市線に比べて柔軟に行うことができる理由としては、函館本線の手稲駅付近の札幌運転所の存在が挙げられると思います。列車に回送を兼ねた手稲行きを設定し、需要に合わせて列車を入れ替えることで、柔軟な運用が可能になっていると考えられます。しかし、学園都市線の列車は車両基地を柔軟に活用して車両を入れ替えるという事ができないため、増解結を頻繁に行うことは得策とはいえないと感じます。

まとめ

 学園都市線の新駅の開業と駅名の改称に関しては、要望が実現したため、大変喜ばしい事だと感じます。ただ、新駅の開業で利用者増が見込まれている中で、列車の本数削減や車両の両数削減を行うことは、利便性の低下につながりかねないため、結果的には現行のままで様子を見ることが適切だと考えます。