4回にわたってMCCの4社を紹介する企画も今回が最終回となりました。最終回を飾るのは「ソラシドエア」です。まだこれまでのシリーズを読んでいないという方はこちらからどうぞ。
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ソラシドエアとは
ソラシドエアは宮崎県に本拠地を構える航空会社です。1997年にパンアジア航空株式会社として設立され、1999年にスカイネットアジア航空株式会社となり、2015年に現在の名称へ変更されました。このシリーズで紹介した4つの航空会社の中では3番目に設立された航空会社です。2004年6月に産業再生機構に支援を要請したのちは、ANAとの提携が強化され、2006年にコードシェアを開始しました。
機材は、日本国内の他の会社に先駆けてLED照明や騒音低減素材、大型化された手荷物収納棚を取り入れた、「ボーイング スカイ インテリア」を採用しました。サービス面は就航地の宮崎らしさを取り入れたものとなっています。
気になる料金設定は?
ソラシドエアの代表的な運賃として、「バーゲンシリーズ」、「特売りシリーズ」、「ソラシドカード割」、「カケコミweb割」、「予約ができるヤング割」というものがあります。順を追って説明していきます。
バーゲンシリーズとは
バーゲンシリーズはANAの「ANA SUPER VALUE」やJALの「先得」に該当する運賃制度で、それぞれ、搭乗日の75日前、60日前、35日前、28日前、14日前という風に予約期限が決まっており、早くとればとるほど安くなる運賃制度です。
特売りシリーズとは
特売りシリーズとはANAの「ANA VALUE」やJALの「特便割引」に該当する運賃制度です。ソラシドエアでは7日前、3日前、1日前が設定されており、こちらも早くとればとるほどお得になります。しかし、バーゲンシリーズと比べると、割引率があまり高くないので、お得感はないかもしれませんが、通常運賃よりは安いため、予約が直前になってしまったという場合には利用を検討してみてください。
ソラシドカード割とは
ソラシドカード割は「Solaseed Airカード」の会員専用の運賃制度です。Solaseed AirカードはVISAと提携したカードとなっており、このカードを発行した方だけがこの運賃制度を利用することができます。航空券を予約する際は、ネットで予約をし、支払いはこのカードのみを利用することができます。この運賃を利用した場合は、羽田空港から宮崎空港までの運賃が、通常37,300円のところが14,800円と大幅な割引を受けることができます。ただし、バーゲンシリーズの最安値にはかなわないこともあるので、値段を見て利用する運賃を決めましょう。
カケコミweb割とは
カケコミweb割は搭乗日の7日前の10時30分ごろに対象便と金額が案内されるシステムになっています。名前の通り、web予約限定の運賃となっていて、空席状況などによっては設定されていない便もあるので、注意が必要です。
予約ができるヤング割とは
予約ができるヤング割とは満12歳以上満22歳未満または、学生の人が利用することができるシステムです。搭乗の際には、年齢を証明する健康保険証、住民票、運転免許証、パスポートなどの公的書類もしくは学生証や生徒証、在学証明書などの提示が必要です。
私が今回今まで紹介してこなかった学生向けの運賃を紹介したのには理由があります。エアドゥのスカイメイトなどの若者向けの運賃は基本的には予約をすることができないというのが大前提であり、予約することができるソラシドエアのヤング割はレアなものだからです。
気になる割引の度合いですが、羽田空港から宮崎空港への通常運賃が37,300円のところ、ヤング割は火曜日、水曜日、木曜日が13,200円、月曜日、金曜日、土曜日、日曜日が15,300円と大幅に割引されています。学生の皆さんはぜひ利用してみてください。
手荷物の扱いは?
手荷物は大手航空会社と同様に20㎏、3辺の合計が203㎝以内まで無料で預けることができます。個数制限はありません。機内持ち込みは55㎝×40㎝×25㎝以内、3辺の合計が115㎝以内で10㎏までのもの1つとなっており、こちらもほとんど大手航空会社と同様です。
機内でのサービス
機内サービスではソラシドエア名物といってもよい「アゴユズスープ」やUCCとコラボした、ソラシドエアオリジナルコーヒー、ハーブティーなどのホットドリンクと、お茶、アップルジュースといったコールドドリンクがあります。
機内ではインターネット接続サービスは利用することができませんが、機内Wi-Fiに接続することで機内エンターテインメントサービスを利用することができます。このサービスではビデオコンテンツや音楽コンテンツを利用したり、飛行MAPの閲覧やソラシドエアからのお知らせを見ることができます。
また、小さな子供向けの絵本の用意や、マスク、綿棒、マウスウォッシュなどの用意もあります。
座席について
ソラシドエアの機体は、快適に過ごすことができるように、シートピッチは広めにとられており、業界の中でも広い部類に分類されます。また、最新機材の登録番号JA813Xの機体には足元にUSBの電源環境を装備しています。
座席指定について
ソラシドエアでは座席指定は無料で行うことができます。ただし、利用している運賃などで当日まで指定することができない座席もあるので、もしどうしても座りたい席があれば、当日空港のカウンターで変更をするようにしてください。
まとめ
ソラシドエアは、航空業界ではレアな若者向け運賃での事前予約制度があります。数ある日本の航空会社の中でもほとんどの会社はこの制度を採用していないので、ぜひ若い人が旅行をする際には積極的に利用してほしいと思います。もちろん座席なども大手に劣らない高品質なものを採用しているので、一般の方もどんどん利用してください。
今回で4回にわたって書いてきたMCCシリーズは終了となります。ミドルコストキャリアは大手やLCCに比べると地味な存在ですが、地域に根差した経営や、大手より安い値段で大手と同等のサービスを提供してくれる魅力あふれる会社ばかりです。ぜひ航空会社を利用するときはそのことを頭に入れていただきたいと思います。