みなさんはJR北海道の路線で、運賃を払わずに乗れる制度があるのをしっていますか?今回は「分岐点通過列車に対する区間外乗車」について解説します。
前回
前回は「JRの切符を安く買う方法」を解説しました。
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今回のPOINT
Point!
次の①~⑤はJR北海道で「分岐点通過列車に対する区間外乗車」が認められている区間である。
① 東釧路-釧 路
② 新旭川-旭 川
③ 白 石-札 幌
④ 桑 園-札 幌
⑤ 沼ノ端-苫小牧
上記①~⑤の左側の駅から分岐する線区と他方の線区にまたがって乗車する場合で、左側の駅に列車が停まらないためこの区間を折り返して乗車する場合、運賃はこの区間のキロ数を含めないで計算する。ただし、この折り返し区間での途中下車はできない。
上記①~⑤を含めて区間外乗車が認められている区間が全国に47ヶ所ある。
具体的にはこんな感じです。
①小樽から桑園に停まらない列車(快速エアポート)を利用して、札幌を経由して北海道医療大学へ行く場合、小樽‐北海道医療大学間の運賃は桑園‐札幌間の往復営業キロ数を含めないで計算することになる。
小樽‐桑園間の営業キロは32.2㎞、桑園‐北海道医療大学間の換算キロは31.8㎞であるから、小樽‐北海道医療大学間の運賃計算キロは64.0㎞となり、運賃は1490円である。
②同様に、新千歳空港から白石に停まらない列車(快速エアポートなど)を利用して、札幌を経由して江別へ行く場合、新千歳空港‐江別間の運賃は白石‐札幌間の往復営業キロ数を含めないで計算する。
新千歳空港‐白石間の営業キロは40.8㎞、白石‐江別間の営業キロは15.2㎞であるから、新千歳空港‐江別間の営業キロは56.0㎞となり、運賃は1290円になるのだが、南千歳‐新千歳空港間には加算運賃20円が加わるので、新千歳空港‐江別間の運賃は1310円となる。
例題で確認
例題
小倉から倉敷に停まらない列車(新幹線)を利用して、岡山を経由して米子へ行く場合の小倉–米子間の運賃を計算しなさい。
小倉‐米子間の運賃は倉敷‐岡山間の往復営業キロ数を含めないで計算することになる。小倉‐倉敷間の営業キロは363.3㎞、倉敷‐米子の営業キロは143.2㎞であるから、小倉‐米子間の運賃計算キロは506.5㎞となり、運賃は8360円である。
答 8,360円
次回予告
次回はシリーズ最終回「切符をあえて分割購入?JRにお得に乗れる具体例|JR解説シリーズ | 旅PLUS (tabi-plus.com)」です。