JRの運賃は乗車する距離が長くなれば相対的に運賃が割安になる。ところが場合によっては分けて買う方が特になることがある。今回は「あえて分割で購入した方がお得になる場合」を解説していきます。
JRの切符の特徴|運賃体系
JRの運賃は基本的には「遠距離逓減制」になっているので、乗車する距離が長くなれば相対的に運賃が割安になる。
したがって、乗車券のルール⑥で見たように札幌から東京に行く場合、仙台で途中下車するとしても「札幌市内→東京都区内」の乗車券を通しで買う方が安いのである。
ところが、場合によっては分けて買う方が得になることがある。
切符を分けて購入した方が安くなる場合
①函館から海線経由で小樽に行く場合
函館駅で「函館→札幌市内」の乗車券を買って、札幌で途中下車せずそのまま小樽まで乗り、下車する際に「乗り越し精算」する。
この場合「函館→札幌市内」の運賃が6270円、札幌市内駅の最も小樽寄りの駅が「ほしみ」であるから「ほしみ→小樽」が乗り越しになって運賃は440円、したがって「函館‐小樽」の運賃は6710円となる。
これを通しで買うと、函館‐小樽間営業キロは352.5㎞であるから6820円ということになる。
因みに函館から山線経由で小樽に行く場合は営業キロが252.5㎞となり、運賃は5280円である。
「分割買い」する方が安くなることが近距離の場合でも起こりうる。
札幌から滝川に行く場合
大麻駅で乗車券を買い替えると、札幌‐大麻間の営業キロが14.5㎞で運賃は340円、大麻‐滝川間の営業キロは69.0㎞で運賃が1490円、合計1830円となる。
これを通しで買うと、札幌‐滝川間の営業キロは83.5㎞であるから運賃は1890円である。