南アメリカの地形・気候
まず左側の茶色の線は「アンデス山脈」で環太平洋造山帯の一部です。(もちろん新期造山帯)
「新期造山帯」は簡単に言うと「日本列島」をイメージしてください。あちこちで地震や噴火が起こるのは日本列島が新期造山帯に属しているからなんです。
そのアンデス山脈の横幅が一番広い場所をアルチプラノといいボリビアにあります。山脈といっても横が広いのでボリビア高原とも言ったりします。
またアンデス山脈の周辺国(エクアドル~チリ~ボリビア)にかけて12~16世紀に「インカ文明」が発達していました。
中心はクスコでスペイン・ポルトガル人(ラテン民族)により破壊されたとされています。
世界遺産で有名なマチュピチュはクスコのすぐ隣にあります。
ラテンアメリカの文明は世界遺産となっていたり、各種試験に写真で出ることもあるので確認しておきましょうね。
ちなみにインディオの三大文明は「マヤ文明」「アステカ文明」「インカ文明」です。
さらにアンデス山脈の横を寒流のペルー海流が流れており、アンチョビー(カタクチイワシ)が多く生息していることから、これを養殖用の餌(フィッシュミール)に加工して輸出もしています。
さらにさらにペルー海流が流れている=上空の空気は冷たくなりますよね、ということは海水蒸発しにくく降水しなくなくなるのでチリにあるアタカマ砂漠ができたともいわれています。
南米の気候帯は基本的には赤道周辺に熱帯雨林気候(Af)帯があり、それを挟むようにサバナ気候(Aw)帯があります。サバナ気候の植生(植物の様子)はリャノ・カンポ・グランチャコ・カーチンガです。
サバナ気候の植生は地方で呼び方が変わっていて、アメリカならプレーリー、アジアならサバンナなどといいます。
カーチンガはブラジルのサンフランシスコ川の下流が該当し、セラードが多い地方なのですが、開発が行われていくにつれて砂漠化が進行しています。(日本のODAで1975から開発開始)
また環境問題に関連して、ブラジルはほとんど安定陸塊(地殻変動がない土地)なので鉄山が多いのですが、カラジャス鉄山は同国のイタビラ鉄山やオーストラリアで行われている露天掘りとは異なり、坑道を使用して採掘しています。
その坑道に必要な木材などをアマゾン川の流域の熱帯雨林(セルバといいます)から調達しています。
昨年あたりにアマゾンの森林火災の際に少し問題になり、森林減少の主な理由となっています。
では次にそれぞれの国を簡単に見ていきましょう